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2019.12.24
【イベントレポート】丸の内アナリティクスバンビーノ#20 「データサイエンティストのキャリア、これから」Session Ⅱ
前回に引き続き、今回はSession Ⅱの模様をお送りいたします。
Session Ⅱ『データサイエンティストになる方法』
続いては、現役データサイエンティスト3名の現状に迫るお話しをパネルディスカッション形式でお話しいただきました。
パネラーは株式会社ベネッセコーポレーションの三浦氏、株式会社MonotaROの米島氏、スターツ出版株式会社の石井氏、モデレーターを務めるのは丸の内アナリティクスの理事でもある株式会社みずほフィナンシャルグループの多治見氏です。
なお、前述の3タイプのうち、三浦氏と米島氏は「(2)プロジェクトマネージャータイプ」、石井氏は「(3)プレイングマネージャータイプ」と自己分析されていました。
株式会社ベネッセコーポレーション
※現在は株式会社東京個別指導学院に出向中
ITサービス管理部 部長
三浦 祐二 氏
「自分はデータサイエンティストというよりビジネスアナリスト、ビジネスを良くする側という意識がある」という三浦氏はトップマネジメントを含め、データを活用して深くビジネス分析をする社内啓蒙活動をしているとのこと。
株式会社MonotaRO データマーケティング部門
米島 和広 氏
米島氏は、前職でメールなどの最適化に関わっていた際に、データサイエンティストと呼ばれていたと言います。関わる領域によってアナリスト、マーケッター、プロデューサーと肩書も変移しているそうです。
スターツ出版株式会社
Webソリューション推進部 マーケティングチーム マネージャー
石井 秀行 氏
自らプレイングマネージャーと分析する石井氏は、データに関わる担当が自分のみであり、抽出や分析などフルスタックで行なっています。
「データサイエンティスト」とひと口にいっても、業務内容は三者三様です。
システムに携わったバックグラウンドは3名ともに共通し、「その経験によって、常に最新技術に触れる情熱を維持できている」という石井氏に、全員うなずくところがありました。また、米島氏からは「趣味は検索。新しいサービスやサイトは必ずチェックするネットオタクだった」と、データサイエンティストを目指す間口が広がりそうなひと言をいただきました。
では、システムの素養のない人はデータサイエンティスト向きではないのでしょうか?─そんな疑問に対しても、参考になる、学び方や働き方のヒントをいただきました。
「データ自体の持つ意味合いを理解すること。その状態やファクトを見極める経験、センスが鍵となる(三浦氏)」
「今は、Googleプラットフォームなどクラウド環境を使って一気通貫できる時代。クラウドと分析の知識でひと通りこなすことも可能(石井氏)」
「ビジネスの課題を解決したいという姿勢が大事。結果を出すことを逆算して、データを武器に早くから実践を積んでいく(米島氏)」
株式会社みずほフィナンシャルグループ/株式会社みずほ銀行 デジタルイノベーション部
データビジネスチーム 次長
株式会社 Blue Lab シニアデジタルストラテジスト
多治見 和彦 氏
企業側としても、勉強会やナレッジ共有などスキルアップの環境が整えられているケースがあります。スターツ出版では定期的にSQL勉強会を開催しており、評価の指標の一つとして取り入れられているのだとか。
個々の能力だけでなく「チーム力」の向上に取り組んでいることについてもお話しいただきました。
「データ抽出の依頼者側が、求めるデータの意味合いを理解していないパターンが多い。なぜ必要なのか根気よくヒヤリングし、見えなかった課題をすくい上げて提案している(石井氏)」
「エンジニア、データサイエンティスト、マーケティング、デザイナーで構成されたプロジェクトでは、各メンバーに寄り添いながらビジネス上の課題を噛み砕いて、共通のゴールを見出すようにしている(米島氏)」
揃って「データサイエンティストとは呼ばれていない」と答えた3名ですが、肩書にはこだわらない、人間味あふれるデータサイエンティストの側面を伺うことができました。
最後のSession Ⅲについてはまた次回に続きます。
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丸の内アナリティクスバンビーノの開催告知は丸の内アナリティクスHP・connpassにてご案内いたします。
今後とも丸の内アナリティクスをどうぞよろしくお願いいたします。