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2020.05.01

ビジネス活用最前線!現役データサイエンティストが教えるデータサイエンスおすすめ書籍【中・上級編】

新型コロナウイルスの影響で、自宅で過ごす時間が長くなっている人も多いかと思います。外出自粛の今こそ、余剰の時間を使って学びを深めませんか。

丸の内アナリティクスでは、役員をはじめとして、実際にデータサイエンス実務の最前線で活躍する本会のメンバーに、データサイエンスにまつわるおすすめ書籍を聞きました。

これからデータサイエンスを学びたい人、研究や学術でのデータサイエンス経験しかなく不安な人、実務で携わっているがさらに学びを深めたい人まで、レベル別に紹介します。今回はデータ分析の実務者に向けた選書をお届けします。

[目次]

  • データサイエンスの学びを深めたい人へ

 1.統計学を深める
  『データ解析のための統計モデリング入門』
  『Econometrics』
 2.ディープラーニングを深める
  『つくりながら学ぶ! PyTorchによる発展ディープラーニング』
 3.マーケティングに活かす
  『AIアルゴリズムマーケティング』
  『消費者行動論』

  • 実務理解を促進するビジネス書

 1.成長企業の裏側を知る
  『UPSTARTS UberとAirbnbはケタ違いの成功をこう手に入れた』
  『Hacking Growth グロースハック完全読本』
  『PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話』
 2.ビジネス思考法
  『イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」』
  『14のフレームワークで考えるデータ分析の教科書』
  『SHIFT:イノベーションの作法』
  『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』
 3.人間理解を深める
  『理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性』
  『文明の衝突』

データサイエンスの学びを深めたい人へ

1.統計学を深める

『データ解析のための統計モデリング入門』

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推薦者コメント:

◆株式会社デジタルガレージ 渋谷直正氏
データサイエンティストの間では「緑本」と呼ばれるおなじみの書籍。統計モデルについて、章ごとに異なる例題を解決していく過程を通して、初歩から階層ベイズまで丁寧に解説されています。こうした時期を活かして、落ち着いてじっくりと統計モデルを学習することは、エンジニアにとっても基礎固めとして後々大きな力になると思います。

◆株式会社ユナイテッドアローズ 中井秀氏
鉄板の名著です。一般化線形モデルの説明は、他の入門書と比較にならないくらい分かりやすいと思います。初心者からステップアップしたいときにはうってつけの本で、事業会社に所属するアナリストにとって必要な知識がこの一冊に詰まっています。

『Econometrics』

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推薦者コメント:

株式会社みずほフィナンシャルグループ 多治見和彦氏
少し古い本ですが、統計学についてガチで勉強しようとするときに非常に参考になる本です。○○検定などを自分の手で確認したいと思うマニアにとっては良い本です。演習問題が充実しており、また回答も林先生のウェブサイトにあったと思います。最近のトレンドとは違いますがデータ分析の裏側の数理の世界を覗くためにはうってつけだと思います。

2.ディープラーニングを深める

『つくりながら学ぶ! PyTorchによる発展ディープラーニング』

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推薦者コメント:

◆大塚ホールディングス株式会社 佐野真氏
ディープラーニングの発展・応用手法を実装しながら学習していく書籍。PyTorchを使ったディープラーニング(物体認識、GANによる異常検知、BERT、動画分類など)を速習したい、GPU環境を持っているエンジニアにお薦めです。

3.マーケティングに活かす

『AIアルゴリズムマーケティング』

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推薦者コメント:

レバレジーズ株式会社 阪上晃幸氏
マーケティングへのデータサイエンスの適用に関する珍しい書籍です。ソースコードはついていないですが、業務で使う際のアイデアが手に入ることもあります。一般的な回帰、生存時間分析、オークション、アトリビューション分析、アップリフトモデリング以外にも、情報検索やレコメンデーション、トピックモデルなどマーケティングの枠を超えたような内容も扱われています。レコメンドなどで使われる、ランク学習に関して詳しく書かれた書籍をあまり知らないので、その点においても良書だと思います。

データ分析の力 因果関係に迫る思考法

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推薦者コメント:

井出麻美
因果関係分析に焦点を当てたデータ分析の新書。回帰分析で相関関係を発見できた際、大変嬉しい気持ちになると同時に、ふと因果関係をデータから導くのが困難だという事実に気付いて手に取った本です。実は、実験によって因果関係に迫る手段があり、本書はその方法について丁寧に解かれています。実験手法をそのままビジネスケースに当てはめるのは難しいですが、なぜ因果関係を導き難いのか、納得を得られる内容でした。

実務理解を促進するビジネス書

丸の内アナリティクスが大切にしていることのひとつに、「ビジネスの現場でデータが“正しく”行われること」があります。

データサイエンティストはデータ分析のプロフェッショナルですが、専門領域の知識やスキルを磨くだけではビジネスに発展しません。これからは事業を包括的な視点で見ることのできるデータサイエンティストが必要とされるでしょう。

そこで、今回は専門書だけでなく、おすすめのビジネス書も選出しました。

1.成長企業の裏側を知る

『UPSTARTS UberとAirbnbはケタ違いの成功をこう手に入れた』

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推薦者コメント:

◆滋賀大学 河本薫教授
とにかく沢山の本を読むことを推奨したいですが、この一冊を。Uber(ウーバー)とAirbnb(エアビーアンドビー)の創業ストーリーを記した書籍。2008年に創業した二社が10年未満で、シリコンバレーでも稀に見る成長をどのようにして遂げたのか、明らかにされています。
なぜ、日本からは、UberやAirbnbが生まれないのか?その答えが見つかると思います。

『Hacking Growth グロースハック完全読本』

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推薦者コメント:

◆株式会社みずほフィナンシャルグループ 多治見和彦氏
データアナリティクスの存在価値はやはり世の中で使われてこそだと思います。社会のために生かされていくには、資本主義がベースにあると成長とは切っても切れません。この書籍は、企業の成長のために何をするべきか、どういう組織であるべきかなどが記載されています。データアナリティクスを生業にしている人にとっても、ありとあらゆるところでデータが使える可能性を感じられると思います。気持ちのうえでも「頑張って成長させていこう」と前向きになれる本です。

『PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話』

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推薦者コメント:

◆井出麻美氏
昨年、データストーリーテリングを推進される方にご紹介いただいた書籍です。
創業当時から、テクノロジー・アート・ビジネスがリーダーシップと緊密に結びついていたPIXARに企業としての魅力を感じ、他の書籍も拝見しておりましたが、実はIPOまでは大変な困難があったようです。企業文化とクリエイティビティを大切にしながら企業価値向上を図るために、外部から中途入社し、CFOとして奔走する著者の情熱と企業変革のストーリーは、企業内で定量情報を取り扱うが故にクリエイティビティとは遠いイメージを持たれがちなデータサイエンティストという職種に就く身として励まされる思いでした。

2.ビジネス思考法

『イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」』

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推薦者コメント:

株式会社サイバード 宮崎 友輔氏
ビジネスの中でデータ分析やデータサイエンスは問題解決のために用いられますが、前提となる問題設定がうまくできていないと、いくら解決方法の質を上げても目的を達成できません。本書は、「本当に答えを出すべき問い=イシュー」として、その問題設定を行うための方法を示してくれます。

◆株式会社ユナイテッドアローズ 中井秀氏
データ分析において最も重要なプロセスは最初の「課題設定」だと思いますが、コツをつかめないとつまづき続けてしまう部分でもあります。本書は課題設定の進め方がとても普遍的、実用的に書かれており、データ分析に限らず、あらゆる仕事に生かせる思考の体系としてまとめられています。特にこれからデータ分析をはじめたいという人にも是非最初に読んでもらいたい本だと思います。

『イシューからはじめよ』とセットで読むなら……

『14のフレームワークで考えるデータ分析の教科書』

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推薦者コメント:

◆株式会社MonotaRO 米島和広氏
『イシューからはじめよ』に補足するものとして本書を推薦します。
「分析を報告したら、参考にされなかった」などの経験がある方へ、それはもしかしたら分析手法以外のところが問題かもしれません。本書では、分析に関するプロセス、「準備→集める→分析→表現→伝える」のステップを意識し、分析をアクションに活かすための手法を理解することができます。また、筆者は本書以外の複数の書籍でも一貫して「アクションにつながらないデータ分析は無価値」と述べていますが、その主張について具体的に理解できると思います。

『SHIFT:イノベーションの作法』

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推薦者コメント:

大塚ホールディングス株式会社 佐野真 氏
デザイン思考を一通り学び、イノベーションを起こそうとしている人が壁にぶつかったときに読むべき書籍です。どのようにその課題を整理し、一つ一つクリアしていけばいいのかを、プロダクト開発のステージごとに、実践的に指南している良書だと思います。

『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』

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推薦者コメント:

◆株式会社MonotaRO 米島 和広
「仮説思考」とは、情報が不十分だったり、分析が進んでいない段階でも、先に自分なりの「仮の答え」を持つという考え方。不確実な状況下でも、結論・意思決定をするために仮の答えをもちながら、全体像を見据えることが仕事上とても役に立っているように思います。

3.人間理解を深める

『理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性』

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推薦者コメント:

株式会社みずほフィナンシャルグループ 多治見 和彦
「私たち人間は、何を、どこまで、どのようにして知ることができるのか」、「いつか将来、あらゆる問題を理性的に解決できる日が来るのか」などのこれまで哲学で扱われてきた難問に、多様な視点から切り込んだ書籍。
本書のなかには多数決の限界について言及があります。意思決定の方法として多数決は望ましいか議論されているわけですが、人間の意思決定の正しさとは何か考えさせられる本です。データ分析という合理的なアプローチを推し進めるアナリストにとって、科学的に物事を決めていくことの問題点を学んでおくことは大切なのではないでしょうか。

『文明の衝突』

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推薦者コメント:

◆滋賀大学 河本薫教授
世界的な国際政治学者、戦略家S・ハンチントン教授が発表した挑戦的ベストセラー。21世紀の国際情勢を大胆に予測する。孤立する日本の未来を考える刺激的な書籍です。この時代だからこそ読んで欲しい一冊です。

 

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